
こんにちは、ショーです!(@privategadaiiti)
この記事は、仕事を探していて「タクシーなんてどうだろう?」と思っている方向けの内容になっています。
すでに、タクシーへの転職を前提に考えている方は下記の記事を参考にしてみて下さい。
この記事は、現役タクシードライバーの私が思うタクシーに転職をするなら必ず知っておくべきことが書いてあります。 タクシーは転職して直ぐに辞めてしまう人が多い タクシーは会社選びの時点で成功・失敗が決まっている 私がおすすめ …
収入について:タクシー転職を検討する前に持つべき心構え
まず、これからタクシーへの転職を検討するにあたって持っておいて欲しい心構えがあります。
それは、タクシーへの転職の動機は「稼ぎたい」より「ラクそう」の方がいいということです。
2020年の感染症の影響で職を失い、タクシー求人情報の『年収700万』を信じて、藁をもつかむ気持ちでタクシー転職を検討される方もいらっしゃると思います。
確かに、これまでタクシーは条件を満たせばですが、年収700万は難しいとしても年収500万~600万くらいは誰にでも稼げる可能性がありました。
しかし、この記事を書いている2020年8月以降、タクシーはそこまで稼げる業種ではなくなってしまいました。
<参考記事>
【2020年8月】今後のタクシーはどれくらい稼げる仕事なのか?
今、タクシーで年収700万ベースで稼いでいるのはホンの一握りのトップドライバーだけです。
なので、生活費で年収700万、600万必要でタクシーに転職することはおすすめできないのです。
タクシーは稼ぎに固執しすぎると長く働けない可能性があります
- 道交法を犯してまで無理に乗客を取りに行く
- 休憩不足・帰庫オーバーなどのタクシー違反を繰り返えす
それに、稼ぎに固執してタクシーに転職をしてしまうと、道交法違反やタクシーの法令違反をしてまで稼ごうとしてしまいます。
その結果、運転免許・乗務員証を失ってしまいタクシーを続けることができなくなってしまう可能性もあるのです。
なので、これからタクシーを始めるなら「稼ぎたいからタクシー」ではなく、タクシーはプライベートの時間が多く取れますので「ラクそう」という気持ちでタクシーへの転職を検討されることをおすすめします。
- タクシーは、家族との時間が取れるようになります。
- タクシーは、趣味をつくる時間ができます。
- タクシーは、新しい事にチャレンジする気になります。
タクシーやるなら稼ぎより、自由な時間を楽しんでください。
勤務について:特殊な勤務体系なので、身内と相談することも必要
次に、タクシーの勤務体系についてですが、タクシーは『隔日勤務』といった特殊な勤務になります。
隔日勤務は1乗務最大21時間の拘束時間(休憩3H含)で働きます。
簡単に言うと「2日分を一気に働く」といった勤務です。
私の隔日勤務での1週間のシフトの1例
(月)7:00~翌2:00
(火)明け番
(水)7:00~翌2:00
(水)明け番
(金)7:00~翌2:00
(土)明け番
(日)公休
上記以外にも火・木・土のシフトや、月・水・金・日と公休日まで4乗務するシフトがあり、バランスよく月に12~13乗務します。
上記を見てお解りのように、隔日勤務は1日おきに自宅に帰ることになります。
1乗務で長く勤務するので自分の体調も考えなくてはいけませんし、家族の都合も考えなくてはいけません。
たとえば「小さい子供がいる」とか「介護しなくてはいけない家族がいる」場合、家族の了解を取ることも必要になります。
なので、タクシーへの転職を検討されている方は「1日おきに家を空けても大丈夫か?」家族に相談する必要があります。
休日について:タクシーは決して休日の多い仕事ではない
「タクシードライバーは月の半分以上が休み!」
こんなタクシーの求人情報を見たことがある方もいらっしゃると思います。
「月の半分が休み」なんて聞くと、あんまり働かなくてもよさそうに聞こえますが、一般の仕事と比べて労働時間がとびきり短いわけではありません。
ただ、休日が多く感じるのは確かです。
それは、先ほどご説明した隔日勤務のシフトをもう一度見ていただきたいのですが、
(月)7:00~翌2:00
(火)明け番
(水)7:00~翌2:00
(水)明け番
(金)7:00~翌2:00
(土)明け番
(日)公休
見てお解りのように、『明け番』を休日と考えると一週間で休みは4日間あることになりますので休みを多く感じさせてくれるのです。
隔日勤務は「乗務後は最低20時間以上の休息時間を儲けないといけない」と法令で決まっていますので乗務後は必ず『明け番』が付いてきます。
月に13乗務したら必ず明け番が13日間発生しますので、この明け番を休みと考えれば、確かに月の半分は休みということになりますね。
ただし!明け番は公休ではなく、体を休める時間
隔日勤務は2日分一気に働くので疲労も2倍なので、「明け番は寝て終わり」というドライバーも多くいます。
それに、明け番で無理をすると、その反動は次の日の乗務に必ず影響がでます。
疲れている→眠くなる→休憩時間を多く取る→売上げが下がる
体力のある20代、30代の若い人なら明け番でも遊べると思います。
ただ、普通は明け番の時間の半分程度は睡眠・休息に使う事になりますので、休日と言えるのかは本人次第なのです。
睡眠をうまくコントロールして自己管理をする事ができれば、「月の半分以上が休み」と感じることもできると思います。
実はタクシーの本当の公休日は少ない
【月末が30日の月】
12出番:5~6日
13出番:3~4日
【月末が31日の月】
12出番:6~7日
13出番:4~5日
※月の締め日や乗務内容によっては多少は異なります。
このように、タクシーの休日は決して多いとは言えません。
しかし、公休日の前には必ず明け番がありますので『明け番+公休=次の出勤は48時間後なので連休』の感覚になります。
公休日の前の明け番に限っては、時間を有意義に時間を使えるのです。
13出番でも月に3~5回公休がありますし、月の出勤を12出番にすれば、さらに多くの公休がきます。
それに、タクシーは休みたい日に休みやすい仕事なので、家庭や趣味などプライベートの時間を大事にしたい人には凄くいい仕事です。
接客について:タクシーは独特な接客対応が求められる仕事
サービス業にクレームは付き物ですが、タクシーもクレームが出やすい仕事です。
しかし、そのほとんどはドライバーの接客不良によるものです。
- 近場の乗客への態度の悪さ
- 道を間違えた時の対応の悪さ
- 意図的な遠回り
私が働く東京のタクシーは『東京タクシーセンター』に管理されていて、乗客が上記のようなドライバーにクレームを入れると、即効でドライバーが締め上げられるシステムになっています。
あまりにも接客対応が悪いドライバーはタクシーに乗れなくなってしまいます。
一昔前のタクシーは態度が悪いのが当たり前のような感じがありましたが、これからはタクシードライバーも質のいい接客対応が求められる時代だということを理解しておいてください。
採用について:常に募集しているが必ず採用されるわけではない
タクシーは常にドライバーを募集していますし、面接に行けば採用されるイメージがあります。
しかし、じつはタクシーは車両の絶対数が決められていて、タクシー会社は勝手にタクシーを増やす事ができないのです。
たとえば、東京のタクシーですと以下の台数と上限が決っています。
法人タクシー30,813台
個人タクシー12,874台
合計43,687台
台数が決まっているのに、常に募集しているということは、単純に辞める人が多いことが理由ですが、意外と不採用になるケースもあるのです。
タクシーは「必ず採用されるわけではない」ことを念頭に入れておいてください。
<関連記事>
「えっ、タクシーの面接って落ちるの?」不採用になる原因が!?
地方にお住まいの方:地元でタクシーを初める方に
地方にお住まいの方で「タクシーを始める」なら、東京で始めることおすすめします。
それは、先程も書いたように、今タクシーは感染症の影響で厳しい業界になっているからです。
私の個人的な感覚ですが、今後タクシーが以前のように簡単に稼げる時代はもう戻らないのではと思っています。
なので、稼ぐ必要があるのなら少しでも稼げる東京でタクシーをやった方がいいです。
地方にお住まいの方が『東京に上京』して、道も解らないうえにあれだけ車が多く複雑な道の都心部で、いきなりタクシーを始めるなんて不安というより恐怖すら感じると思います。
これは、私の会社の面接官に聞いた話になりますが、地方の方を面接すると「東京は怖い」と言うそうです。
しかし、タクシー業界は地方から働きに来る方を応援していて、出張面接や寮を完備しているタクシー会社も多くありますので、安心して働くことが出来ますよ。
女性の方:タクシーは女性も活躍できる業界です
最近は若い女性ドライバーも多く見かけます。
特にタクシーはシングルマザーの方が喜ぶ待遇が揃っていて、私の会社でも多くのシングルマザーが活躍しています。
国土交通省が【ママ♡タクシー】を提案し、女性が働きやすい環境を作っています。
【ママ♡タクシー】とは『女性ドライバー応援企業』の認定制度を作り、女性が働きやすい『労働環境』を積極的に取り組んでいる企業の認定をしているものです。
- いつでも休むことができる
- 借り上げ住宅に住むことができる
- 日中だけも可能
タクシーは基本的にいつでも休めますので、子供の学校の行事や体調不良など、急な休みにも柔軟に対応してくれますので『子供ファースト』でいられます。
歩合給なので休んだ分の給料は減りますけどね。
そして、タクシー会社によっては借り上げの社宅に住むことができます。
タクシーは地方から単身で働きに来る人も多く、寮や社宅を用意している会社も多くあるのです。
通常の家賃相場より安く入居することができるため、経済的に余裕のない方にはおすすめです。
ただし、必ず保有しているわけではありませんので、借り上げ社宅を希望する場合は保有しているか確認する必要があります。
「でも、タクシーは夜働くんでしょ?子育てしながらできるの?」
タクシーは夜中まで働くイメージがあります。
しかし、タクシーは日中だけ働くことも可能で朝、同じ時間に出社して、同じ時間帯に帰宅することができ、じつは規則正しく働ける仕事なのです。
女性がドライバーの2つの問題点
- 会社の設備:更衣室・トイレ
- 営業中:客質
ただ、女性専用の【更衣室・トイレ】など、女性を受け入れる体制が整っていないタクシー会社も多くあります。
タクシーは車内という特殊な個室の空間になりますので、「酔い客などに絡まれないか?」の心配もあります。
しかし、大手タクシー会社に勤務することで解決できます。
大手タクシー会社ほど女性専用の【ロッカールーム・トイレ・シャワー室】が完備されていて、女性ドライバーの在籍も多く、男性ばかりの職場で居ずらいという事がありません。
そして『客に絡まれないか』という事に関しても、大手タクシー会社に入ることで解決できます。
大手タクシー会社なら客層を選んで営業することができます。
大手タクシー会社ほどビジネスマンを中心に営業ができるので、繫華街に出没し暴れる泥酔客を相手にしなくてもいいのです。
女性は必ず大手のタクシー会社を選びましょう!
まとめ
今、仕事を探していて軽い気持ちで「タクシーなんてどうだろう」と思っている人は、下記の事を理解してからタクシーへの転職を検討することをおすすめします。
- 今、タクシーは稼ぎにくい業界
- 隔日勤務という特殊な勤務
- 決して休日の多い仕事ではない
- 接客対応に独特さがある
- 必ず採用されるわけではない
- 途方の方は東京でやるべき
- 女性も活躍している仕事
<合わせて読みたい記事>
・マイペースで働きたいならタクシー!その自由さに魅了されます
・意外と向き不向きがあるタクシードライバー!まずは自己診断を!
・タクシーは大手の会社ほど稼ぎやすい!その3つの理由を教えます
・大手タクシーグループに転職!選ぶべきは本体?グループ会社?
・タクシーの求人情報から解る『ホワイト・ブラック』の見分け方!